- 事業内容
- オリジナルプリントTシャツの受注制作
- プラン
- フルコンサルティング
オリジナルプリントTシャツの受注制作を行なっている会社様のマーケティング実施事例です。
受注用ホームページをすでにお持ちで、そのホームページを通してプリントTシャツの受注を行なっておられました。広告に頼った集客を行っていたのですが、自然検索を軸とした受注数の拡大(売上拡大)と、顧客対応コストを削減する面で支援させていただきました。
背景
実店舗を持ちながら受注用ホームページによって全国からプリントTシャツの受注を行なっておられました。実店舗は地域のイベントや学校行事の際にオリジナルTシャツを作成されるお客様が来店されており、ホームページではGoogle、Yahoo!のリスティング広告によって全国から受注を受けていました。
プリントTシャツというビジネスモデルであるため大手の印刷会社などが競合となり、広告クリック単価が引き上げられてしまうことにより、ウェブ受注が出来てもなかなか費用対効果を出せていませんでした。
また、顧客対応はスタッフの方が行っておられたのですが、オリジナルデザインのTシャツ作成ということもありメール対応や電話対応が忙しく、1日の受注数に限界が生じていました。
実行した施策
- コンテンツSEOによるSEO対策
- SNS運用による受注販路拡大
- LINE公式アカウント導入による顧客対応
- LINEチャットボット導入による顧客対応コストの削減
コンテンツSEOによるSEO対策
広告集客を切り替えるため、自然検索の強化(SEO対策)を企画しました。しかし、そもそも受注サイトがネットショップをベースに作られていたこともあり、どうしても検索エンジンに対して最適化されていませんでした。そこで、ネットショップ下層にWordPressを導入し、コンテンツを投入して検索順位を上げるコンテンツSEOの施策を実行しました。
検索エンジンに最適化されたホームページを作り、その中に記事コンテンツを投稿していくことによって検索順位を大きく引き上げました。過去はほぼ自然検索の流入はなかったものの、SEO対策を行うことで現在では流入のほとんどを自然検索で補っています。
さらに、コンテンツSEOは検索順位の向上だけではなく、ユーザーニーズの発掘にも役立ちます。記事のリサーチ段階でキーワード選定をすることにより、今までは思いもしなかった検索キーワードを見つけることが出来たり、時代の流れに乗り流行りを捉えた流入獲得ができました。
流入数のベースアップをしながら、新しいユーザーを多く引き込めたことにより売上金額を大幅に増加させることに成功しました。
SNS運用による受注販路拡大
大学生の学校祭、社会人スポーツチームといった若年層のお客様が多かったことから、顧客像に合わせてSNSの運用を開始しました。Google検索だけでは獲得できないぼんやりしたニーズのユーザーに対しても、SNSで活動して目に留まることにより存在を知ってもらう活動です。
初期の頃こそフォロワーも増えにくく案件の獲得には繋がらなかったのですが、企業アカウントのコミュニケーションや、実際のデザインを表示しての事例紹介などに力を入れたことにより、狙っているユーザー層からの受注を増やすことが出来ました。
現在ではSNSのメッセージ(DM)から注文を受けることもあります。
LINE公式アカウント導入による顧客対応
広告戦略の見直しやSEO対策が功をそうし受注が増えていくにつれ、顧客対応にかかるコストが大きくなっていきました。スタッフの方が電話やメールで対応していたのですが、件数に応じて対応コストがかかるため、これ以上個人客を増やすのは難しいのではと思ったほどです。
オリジナルプリントTシャツなので、まずはヒアリングから案件が始まります。使用用途、希望のデザイン、使いたいボディの種類、カラー、枚数、サイズなどを確認して、それぞれの要件に対しての手配を行います。
特にデザインに関しては、実際にイラストレーターなどのソフトで作成したデータをメールで送って確認してもらい、OKであればTシャツ制作に入るという手間のかかる作業です。希望のデザインがあれば顧客から送ってもらい、こちらでデータ修正をして確認を取るという流れも発生します。つまり、電話だけ、メールだけではなかなか完結できないビジネスモデルだったのです。
そこで、顧客対応コストを下げるためにLINE公式アカウントを作成し、顧客問い合わせをLINE対応へシフトしていきました。LINEであればデザインデータを送ることもできますし、プリントイメージも画像で送ることが出来ます。さらに見積書や請求書などの書類に関しても、LINEでデータ送信することによって完結できました。
顧客の年齢層が比較的低いビジネスモデルだからこそ、LINE対応を導入することによるメリットは非常に大きかったです。
LINEチャットボット導入による顧客対応コストの削減
LINE対応により顧客対応コストが抑えられたものの、SEO対策を施したホームページは常に検索上位に表示され、受注件数は右肩上がりに増えていきます。いくらLINEにより対応コストが下がったといっても、受注件数の増加スピードが早く、対応が遅れだしていました。
そこで、LINE公式アカウントの中で稼働するチャットボットの導入を決定。メッセージチャットに対応して返信を送るだけではなく、今までメッセージやり取りで行っていた見積もりに関しても、リッチメニューからボタンをタップして希望のボディやカラーを選ぶことで見積もりが表示される仕組みとしました。
顧客と1からやり取りをして見積もりしていく今までの業務に比べると、顧客自身が自分で項目を選んで見積もり要件をまとめてくれるチャットボットシステムは非常に効果的でした。顧客対応コストが低くなることだけではなく、顧客自身がTシャツのボディやカラー、サイズ、デザインの入稿方法など様々な情報を見た上でコンタクトを取ってくるので、希望のデザインに仕上げるまでの時間も短縮できたのです。
業務の流れを意識した改善
マーケティングを取り入れることは、何も直接的な集客や売上拡大だけではありません。間接的に必要となる顧客対応などの業務に関してもマーケティングの視点から改善を行うことによって、売上拡大だけではなく管理コストの削減も可能です。
マーケティングは「売れるための仕組みづくり」です。顧客対応業務、管理業務もしっかりと見直すことによって、表面的な売上拡大だけではなく、本来の意味で売れる仕組みづくりが出来ます。
広告過多になっていた集客施策に対しては、継続的に自然検索集客ができるSEO対策を。見えないコストがかかっていた顧客対応に対しては、LINEとチャットボットの導入による管理コスト削減を。
攻めと守りの両面で改善を施したことにより、競合他社を抜き去って業界でも有名な企業へと成長されました。