福井マーケティング研究所でサポートさせていただく企業様の中には、すでにデジタル広告を配信しているお客様も多数おられます。Google、Yahoo!のリスティング広告、Facebook、InstagramのMeta広告など、デジタル広告の活用は一般的になってきました。
しかし、思ったほどの成果が出せていない企業様も多いはずです。当初は広告からの集客で数十万、数百万の売上を見込んでいたのに、蓋を開けてみればそれほどの売上が立っていないどころか、広告費用で赤字になっている場合も…。
デジタル広告は現代では効果的な広告手段ですが、専門的な分野であるからこそ、その使い方をしっかりと認識しておかなければ思った効果を上げられないどころか、経営を圧迫する要因になってしまいます。
デジタル広告(オンライン広告)で成果を上げるために
店舗への集客、サービスの問い合わせ獲得、商品の販売などさまざまな目的でデジタル広告は効果があります。しっかりと管理された効果的な広告配信ができれば、費用対効果(ROAS)1,000%以上をキープして広告配信を続けることも不可能ではありません。
しかし、デジタル広告で成果を上げるためには、いくつかのポイントを押さえた運用と、それを検証・改善できる体制作りが必要となります。
ビジネスモデルはデジタル広告にマッチしているか
そもそも、今展開している事業はデジタル広告とマッチしているのかを見つめ直す必要があります。もしかすると顧客の年齢層は思ったよりも高く、ホームページを検索したり、SNSで情報を集めたりしていないかもしれません。新聞広告やテレビCM、地域の情報誌の方が効果的に顧客を集められう可能性もあります。
「デジタル広告で集客する」と一辺倒な考え方になってしまわないよう、まずはその集客手法と事業モデルがマッチしているのかを確認しなければいけません。
確認の際には、対象となる顧客の年齢層、対象となる地域、想定される行動などを総合的に判断する必要があります。ビジネスモデルを分析し、どういったユーザー、どのように行動し、どこに接触ポイントを置くのが最適化を見極めましょう。
オンラインでの獲得ハードルはないか
どれだけ凝った広告配信を行って、どれだけたくさんのユーザーを集めたとしても、オンライン上で最終ゴール(こちらの目的)を達成してくれなければ意味がありません。たくさんお客さんが入ってきているのに、問い合わせや購入が1件も発生しないのでは、広告費用がただただ無駄になるだけです。
デジタル広告を配信する時には、その広告だけを見て良し悪しを判断するのではなく、広告によって行動してくれたユーザーのその後の動きを意識する必要があります。ホームページを訪れたユーザーに対して適切に問い合わせ、購入への導線ができているのか、必要な情報は全て掲載されているか、などを確認しなければいけません。
また、数十万円をするようなサービスや商品に対して、広告から直接買わせようとしているケースもあります。一般的にはそのような高額商品はなかなか即決断されにくいため、資料請求や無料相談などを仮のゴールとして設定し、そのゴールに対しての広告設計が必要ですね。
ユーザーへの訴求ポイントは適切か
あなたの事業、サービス、商品が他社よりも優れているのはどのようなポイントですか?安さですか?手軽さですか?品質の高さですか?オリジナル性ですか?
ユーザーは常日頃からたくさんの情報に触れています。その中であなたの広告に興味を持ってもらおうと思った場合、何かしら差別化されたポイントでユーザーの興味を惹く必要があります。何を訴求すればお客さんは興味を持ってくれるのかを考えるということです。
訴求ポイントが考えられていない広告は表示回数こそ多いもののクリック率が極端に低くなったり、そこからのコンバージョン(成約)が全く発生しなくなったりします。お客さんが求めていることと、広告で伝えていることに不一致が生じているためです。
デジタル広告を配信する時には、何を訴求点にするのか事前に設計し、その訴求点がユーザーにマッチしているかどうかを判断できる体制を作り、マッチしていないと判断された時にすぐ改善できるようにするべきです。
使用している広告チャネルは適切か
デジタル広告と一言に言っても、
- Google、Yahoo!の検索広告
- Google、Yahoo!のディスプレイ広告
- YouTubeの動画広告
- Facebook、Instagram、Twitter(X)のSNS広告
などたくさんの種類(チャネル)があります。
ビジネスモデルを分析することによって、この事業の見込み顧客がどのようなオンライン活動をしているのかが見えてきます。検索して情報に触れているようなビジネスマンに対して、Instagramで動画広告を配信しても効果は薄いでしょうし、逆に若者へ化粧品を販売したいときにYahoo!の検索広告で集客するのは容易ではないでしょう。
商品、サービス、ビジネスモデルを分析しそのターゲットを明確にした上で広告チャネルを選ぶことによって、無駄がなく費用対効果の高い広告配信が可能になります。
ユーザー行動を視野に入れているか
デジタル広告というのは配信して終わりではありません。クリックしてホームページを訪れてくれユーザーは、ストレートに商品やサービスを購入してくれない可能性もありますし、広告から来訪した翌日に再度検索して訪れることもあります。
つまり、ユーザーはこちらが思っている通りには行動していないということです。そこで、デジタル広告の効果を最大化するためにはユーザー行動を予測し、各箇所に対しての施策を打っておく必要があります。
例えばトレーニングジムへ集客したい場合、Instagram広告を利用してビジュアルで価格を訴求するようなバナー広告を配信します。その後、一度ホームページへ訪れたという履歴を利用し、Google検索のリマーケティング広告(サイトのリピーターを狙う広告)を配信し、競合他社よりも上位に表示することによって再訪問を誘発します。
トレーニングジムは高額な商品なので、再訪問してくれたユーザーに対してはトレーニングメソッドや効果、お客様の声などを優先して表示し、支払い方法の豊富さも訴求します。疑問や不安に思っていることを先回りしてWebページで解決することによって、ユーザーは安心して初回のカウンセリングを申し込んでくれるというわけです。
比較的広告単価(クリック単価)が高いジャンルでも、SNSと検索の両面を利用することによって、費用対効果が高い状態で集客を続けることに成功しています。
このように、ユーザーがどのような行動をするか予測することは広告費用の最適化にもつながりますし、顧客に対して最適な情報を届けることによって優良顧客へと顧客教育することも可能なのです。
効果検証できる管理体制はあるか
先ほどから何度も出てきている通り、デジタル広告は効果検証して改善していかなければ意味がありません。登録する検索キーワードやバナーデザイン、広告テキストによって大きく効果が変わってくる広告なので、初回登録の広告が急に成果を発揮することは期待しにくいのが現状。最初の設定だけで完了させようとするのは、広告費用を使ったギャンブルと言えるかもしれません。
そこで、デジタル広告で成果を上げるためには効果検証が重要です。継続的に数値を拾っていって、悪い部分を洗い出し改善し、良い部分をさらに伸ばせるような施策を打たなければいけません。
そもそも、なんとなく広告を配信しているような状態だと、後から効果検証ができないケースが多々あります。訴求も決めていない、キーワードも詰め込んで登録している、バナーのデザイン軸もバラバラ…、というような状況では何が良くて何が悪いのかを判断できません。
デジタル広告の配信は、効果検証ができる体制を作って配信しているかどうかがその結果を左右すると言っても過言ではありません。
プランニングと効果検証のPDCAを繰り返す
デジタル広告の1番の利点は効果検証ができることです。チラシや新聞の広告とは違い、
- 何人の人が見たか
- 何人がクリックしたか
- どのページを閲覧したか
- どのくらい応募に起因したか
- どこで離脱したか
が確認できるのがデジタル広告の大きな利点です。そのため、この利点を活かすように効果検証を繰り返していかなければ、デジタル広告を活用できているとは言えません。一度配信しただけで莫大な売上につながることは非常に稀です。
福井マーケティング研究所では、このようなデジタル広告の運用・検証・改善体制を作り、PDCAを回しながら広告効果を最大化させます。