弊社のお客様の中には、すでに事業を行っているお客様だけではなく、今から事業を始めたいお客様もおられます。事業を始める前の段階でも、ぜひ福井マーケティング研究所の顧問サービスをご活用ください。また、既存事業だけではなく、新規事業を立ち上げられる企業様の支援も行っております。
ビジネスモデルの構築は、その事業をどのように拡大し、どのように利益を生み出していくのかという根本の部分において非常に大きな役割を持ちます。しっかりとビジネスモデルが構築されていれば事業を拡大できるだけではなく、外的要因に対しても即座に対応が可能です。
しかし、逆にビジネスモデルがしっかりと構築されていなければ、そもそも事業を伸ばしていく戦略・戦術が構築できません。また、思ったより状況が芳しくない時、何か問題が起きた時に対応ができないため、そのまま事業が縮小していってしまうケースも多々あります。
私たちは多ジャンルでのマーケティング経験があるため、さまざまなビジネスモデルに対しての知見を持っています。どのような事業に対してでも、何かしらのアイデアを出すのがマーケティングに力をいれるメリットです。
ビジネスモデルを構築する要素
その上で、攻めと守りそれぞれを5W1Hに分類してビジネスを考えます。
- Why(なぜ)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(だれが)
- What(何を)
- How(どのように)
自分の事業を上の5W1Hに分類したとき、それぞれの項目に対して明確な答えを持っていなければいけません。
その事業の社会的目的(意義)
始めようとしている事業は社会的にどのような意義があるのでしょう?どのような目的で事業を始められるのでしょう?
事業として展開していくためには、その商品やサービスに対して賛同してくれるお客様が必要です。ただ単に便利だから、良さそうだからという理由だけでお客さんが集まるのでは、そのお客さんはすぐに離れていってしまうでしょう。それではリピーターは集まりません。
事業自体の目的をはっきりとさせ、その目的に対して賛同してくれる顧客(優良顧客)を増やしていくことが重要です。
市場の動向を意識した事業
その事業に対して、今の市場は需要がありますか?お客様から必要とされていますか?もし今じゃない場合、いつなら需要が拡大される予想ですか?
事業を始める際、始め時も大事ですが、時代の流れの中でどのように成長できるかも重要です。事業を行う上ではプロダクトライフサイクル(市場成長曲線)を意識することが重要です。導入期、成長期、成熟期、衰退期と事業は大きな山を作って登り、そして下っていきます。
今起こそうとしている事業が流れ(市場の動き、需要の変化)にマッチしているかどうかをしっかりと見極める必要があります。
売り出す場所の多角化
もしあなたが店舗集客が必要なビジネスを展開する場合、店舗を作って看板を掲げているだけでたくさんのお客さんが来てくれることは想定しにくいですね。何かしらの広告拡散が必要でしょうし、今の時代ホームページを持つことは当たり前になっています。さらに、店舗で販売することにメリットがあるのか、ネット販売にメリットがあるのかを検討することも重要です。(※お客様にとってのメリット)
店舗だけ、ホームページだけ、ネットショップだけ、SNSだけ、と事業の展開場所を限定している方はたくさんおられますが、現代の顧客購買行動を意識すると面は広く取っておくことが有利となります。
事業を考えられた時の固定概念に囚われず、「もしかしたらこういうお客様がいるかもしれない」という形で、事業を展開する場所は広く設置しておきましょう。それはオンライン、オフライン問わずです。
ターゲット、顧客像を明確にする
ビジネスモデルを構築する上で、非常に重要なのが「顧客像の明確化」です。あなたの商品・サービスはどのような方が利用してくれますか?男性ですか?女性ですか?若年層ですか?高齢の方ですか?はたまた、どこに住んでいる方ですか?
そういった顧客像を明確にし、その顧客に必要とされるような需要を作り出しましょう。顧客像の明確化は顧客を限定しなさいという話ではなく、そこに潜んでいる新しい需要を掘り起こすためにも重要です。誰彼構わず商品やサービスを買ってくれる人を探すのではなく、顧客像を明確化し「この人に買ってもらう」ということを意識してビジネスモデルを構築します。
また、顧客像を明確化することによって、「誰のサービス(商品)か」を打ち出すことにも役立ちます。企業の名前を広く知ってもらい、その企業名やサービス名に対しての権威性を持たせるためにも顧客を絞ることが役立ちます。「この商品だったら〇〇だよね」という、お客様にとって選ばれる選択肢に入るためにも、顧客像の明確化は重要です。
顧客需要を意識したサービス(商品)
事業を始められるということは、すでに販売したいサービスや商品は決まっていることでしょう。しかし、それそのものがユーザー(顧客)にとってどれほど必要なものでしょうか?顧客はその商品そのものを購入するためにあなたの元へ来るのでしょうか?
実は顧客はあなたの商品そのものを求めて来店、問い合わせしてくれることは非常に稀です。それは一部のブランド化された(大衆に認知された)消費やサービスだけです。顧客が求めているものは、商品やサービスそのものではなく、その商品(サービス)を購入した未来の自分の姿なのです。
例えば、「数年後も綺麗な肌を保てるエステ」があったします。
これは局所的な需要に訴求しているサービスなだけで、お客様が本来求めていることに刺さっているとは言えません。このエステに通っているお客様が本当に求めていることは
- 同窓会へ行くと周りから「どうしたの?」と言われるくらい若い
- お店で年齢を伝えると驚かれる
- 保育園で、あそこの奥さんはいつも綺麗だと噂される
こういった未来の自分の姿をイメージしてお客様はエステに通ってくれるのかもしれません。綺麗な肌を保つだけが需要ではなく、周りからの評価が受けられることが目的だったりします。
つまり、目に見えている”モノ”や”コト”だけを売るのがマーケティングではありません。顧客の需要に対してどのような価値提供ができるのか、顧客の未来像を販売することがマーケティングでは重要なステップとなります。
商品、集客、営業販売、運営の仕組み化
事業を行う上で、多くの企業様が売りたいサービス(商品)が決まっているだけのケースが多々あります。多くの企業様で抜け落ちているのがHow(どのように)の部分。どのようにそのサービス(商品)を知ってもらうのか?どのように販売するのか?どのように提供するのか?どのようにフィードバックを得るのか?どのように拡大されるのか?の「どのように」を意識したビジネスモデル構築が重要です。
どのように、を考える時には事業全体をステップで区切って考えてみると分かりやすくなります。事業自体を
- 商品
- 集客
- 営業販売
- 運営
というようにステップに区切り、それぞれの箇所に対して必要な要件をピックアップします。その要件をどのようにして企業側がこなしていくのか、また顧客はどのようなリアクションを取ってくれるのかを深掘りする必要があるのです。
攻めと守りの分野構築
ビジネスモデルを構築していく上で、攻めと守りを分けて考えることは非常に重要です。簡単に言えば、
- こちらから広告宣伝をかけて顧客集客する攻めの集客
- ユーザーが検索行動を起こした時に網を張って待ち構える守りの集客
といった感じに、同じ事業・サービスでもそれぞれの側面を持った戦略を立てることが重要となります。ユーザー(お客様)はこちらの思った通りには動いてくれません。どのような行動や需要が予想され、それに対してどのように事業へ繋げていけるのかを最初に構築します。