マーケティング研究所へお問い合わせいただくお客様のお悩みは様々です。
- 商品の売り方について
- 既存サービスの売上アップについて
- ホームページ制作などウェブ領域の使い方について
- そもそもの経営方針について
目の前の数字の課題や人の課題、業者様との付き合い方など様々な経営課題についてご相談いただいております。しかし、ほとんどのケースで一番の問題は問題が何なのかピックアップできていないことです。マーケティング研究所では、顧問という立場から課題に対しての深掘りを行い、本質的に解決する問題をピックアップ致します。
このセクションでは、マーケティング研究所に問い合わせいただいた際のおおまかな流れをご紹介します。
課題のヒアリング
ほとんどの企業様は、何かしらの課題を感じてお問い合わせいただいております。
- 売り上げを上げたいが思ったように伸びていない
- サービスは良いから、もっと多くの人に知ってもらいたい
- SNSに力を入れているが、思ったようにフォロワーが増えない
- ホームページを作りたいが、金額が妥当か分からない
などなど。
売上を上げたいという相談一つをとっても、たくさんの要因が考えられます。
- 目標数値は妥当か?
- 集客ができていないのか?
- そもそも認知されているのか?
- 集客はできているが購入率が低いのか?
- 初回購入はあるが、その後のリピートが少ないのか?
といった面から売上という数字を分解していかなければいけません。想定している売上目標に達していないという事象について、各所の分解・分析を行うことによって本当の問題点を洗い出します。集客には力を入れていて顧客数が多いのに、ただ客単価が想定よりも大幅に低くリピートに繋がっていないことが原因で売上が伸びていないケースなどは多々あります。
ヒアリング内容の分析
ヒアリングを行うことによって課題が少しだけ明確にはなってくるものの、なぜその問題が起きているのかという根本の確認は出来ません。根本的な問題は自社にあったりするものです。それを自分で考え込んでいてもなかなか解決策は見つからないでしょう。
そういう時には、課題内容に対しての分析を行います。自社の強み弱み、時代の変化、競合他社との違い、業界内でのポジションなどについて、自社目線、市場目線、顧客目線から分析することが重要です。どうしても自社の良さだけに目が行きがちなのですが、マーケティングで大事なのは他者視点(競合他者、市場、顧客からの視点)です。
基本的に、顧客は自社の外にいます。自分以外の目線を意識したマーケティング戦略を組み立てていくことが、マーケティング導入による問題点の解決の第一歩です。
フレームワーク分析
マーケティングにおいての分析はたくさんあるのですが、わかりやすいポイントとしてマーケティング研究所でもフレームワーク分析を取り入れております。3C分析、4C分析、PEST分析、SWOT分析など様々な分析手法がありますが、その事業の内容やフェーズに合った分析が大事です。
マーケティングの分析フレームワークについては、こちらの記事でもご紹介しております。
問題点の細分化
ヒアリングの後には、ピックアップされた課題についての細分化を行います。初回のヒアリングと相談で課題がなんとなく明らかになってきている段階ですが、課題をヒアリングしただけでは問題点に対してのアクションが起こせません。問題を改善するためには、まず改善するべきポイントを見つけることが必要です。
集客の問題点
例えば集客に問題があるとなったとしても、そこを細分化すると問題点は広がってきます。
- そもそも商品やサービスが認知されていないのか
- オンラインとオフラインの使い分けができていないのか
- 広告の配信場所が顧客とマッチしていないのか
- 問い合わせまでの導線ができていないのか
などの問題点が挙げられます。集客できていないという結果だけを問題視している企業様は多いですが、その結果に至るには何かしらの原因があります。集客ができていないという問題点を細分化し、集客セクションの見直しや、そもそもの問い合わせフローの確認が必要です。
ウェブ販売の問題点
ウェブ販売(ネットショップ)の売上が上がっていない時にも、その問題点を細分化していくことが重要です。
- アクセス数はどれくらいなのか
- 流入元は広告なのか、自然検索なのか、SNSなのか
- クリック率はどれくらいあるのか
- ページの読了率(読み込み深度)は適切か
- 成約率と獲得単価は適切か
などのポイントについて分析していかなければいけません。まずはユーザーがウェブサイトに訪れる窓口の設置と、その窓口に対してどれくらいの集客ができているのか、アクセスしたユーザーのうちどれくらい購入(成約)に結びついているのか、などを細かく数値分析する必要があります。
また、ウェブサイトを利用した集客、販売の場合は各所を全て数値化できるのが大きなメリットです。アクセス数や購入数だけではなく、それぞれの確率やページごとの読み込み深度などを分析することによって問題点が浮き彫りになります。しっかりと数値分析できる状態を作ることが第一です。
リピート率の問題点
実店舗ビジネス、ネットビジネスどちらにも言えることですが、リピート率は重要な経営指標になります。新規顧客の獲得はリピート顧客に対して5倍のコストがかかると言われており、いかにリピート客を効率よく増やしていけるかが重要な課題です。
- リピートできる仕組みが作られているか
- 再購入のメリットが明確になっているか
- ユーザー心理を意識した設計があるか
- リピート獲得のための広告(コスト)をかけているか
といったポイントに絞って細かく確認していくと、それぞれの問題点が浮き織りになります。「良いものを売っていればリピート顧客は付いてくれる。」と思われている企業様も多いですが、なかなかそう簡単にもいきません。世の中には様々な類似商品があり、顧客があなたの商品をはっきりと認識してくれて、同じような商品を再購入するときにあなたのお店(会社)を選んでくれるとは言い切れません。リピート購入に対してもちゃんと対策を行うべきです。
コレクターマーケティング等の人間心理を活用したマーケティング手法は特に効果的で、ユーザー自身からリピート購入(利用)したいと思わせることが可能です。リピートを増やすというと、割引をしたりキャンペーンをしたりという形で商品自体の利益率を下げる傾向に考えがちですが、心理的効果を利用すれば利益率を拡大しながらリピート増大が可能になります。
問題箇所を改善する戦術の策定
課題をピックアップし、問題となっている箇所を細分化することによって、どのような方向性で事業を改善していけば良いのか、その戦略が見つかります。戦略設計と、その改善を時間軸的に考えて目標を決めることができるでしょう。
戦略の設計ができたら、次は実際にどのように行動していくのか、戦術を決めていかなければいけません。問題点となっている箇所を改善できる施策を立案し、それをどのように実行できるのかを決めていきます。
コンセプトに関わることは社内で対応
商品の規格変更、パッケージ作成、ウェブページの修正など社内でも対応できる範囲については、基本的に社内で対応することがおすすめです。商品やサービスに関わる部分は事業の根幹に関わってくるため、そのコンセプトを理解しているスタッフ様を交えて修正することが大事です。
改善施策には今までよりもリソース(時間やコスト)がかかることが多く、どうしても外注したくなるかもしれませんが、事業の根幹に関わる部分についてはなるべく社内対応できる体制作りがおすすめです。
数字で判断できることは外注を検討
ラインディングページの作成、デジタル広告の運用、アクセス解析など結果を数字で分析して改善できる部分については、そこにかかるリソースを確認して外注を検討します。ただ、ランディングページの作成など商品やサービスのコンセプト設計が重要になる箇所に関しては、完全に外注するのではなく自社のスタッフ様が参加したチームを形成するべきです。
施策の評価分析
この評価分析がマーケティングの中で最重要と言っても過言ではありません。
マーケティング施策を行った後には、その施策によってどのような変化が起きたのかを評価・分析する必要があります。多くの企業では施策を行っただけで、その後の分析を行っていません。なんとなく数字が良くなってそのままにされていたり、やっても意味がなかったという形で放置されていたり…。
施策を実行するということは今までと比べて変化を与えるということです。今までの現状に対して変化を与えているのですから、その施策が良かったのか悪かったのかを評価しなければいけません。
- 良かったのであれば、そのポイントをさらに良くする施策はないのか
- 悪かったのであれば、どうすればそのポイントが改善されるのか
といった評価分析をして次の施策に繋げていくことが大事です。マーケティング施策は一過性のものではなく、その結果を元に検証・改善を繰り返していくPDCAサイクルを作ることが何より重要です。
P:Plan(計画)
マーケティングを実施する時には計画が重要です。この計画というのはスケジュール組み立てだけではなく、自社の商品やサービスに対しての分析を行うことでマーケティング戦略を立て、その戦略に対して実行する戦術を策定することです。
仮に集客施策としてウェブ広告を配信するのであれば、
- どのチャネル(媒体)を利用して
- どのようなターゲットに対して
- どのような広告クリエイティブを
- どれくらいの予算で
- どの期間配信して
- どれくらいの成果を見込むのか
を最初に計画立てます。簡単にいうと、投資に対してどれくらいのリターンが見込めるのかを最初に計画立てておくということです。この計画がなければ、その施策が良かったのか悪かったのかの評価が出来ません。「なんとなく広告配信して、なんとなく儲かった」という結果では、その広告の最大効果を引き出せたのかが分からないので、次回からの広告戦略が立てられなくなってしまいます。
マーケティングは準備が8割と言われるくらい、この計画段階は重要です。
D:Do(実行)
計画を立てたら、実際にその施策を実行します。マーケティング施策の実行は必ずしも自社で行わなければいけないわけではありません。専門分野も多いため、必要に応じて専門家に外注してスピード感を持たせた実行が大事です。
しかし、丸投げになってしまわないように社内でチェック体制を作っておかなければいけません。実行段階で多いのが、外注さんに全て丸投げしていたことで施策内容が本来の趣旨からずれてしまい、数値だけ良く見えるけど実際の利益に繋がっていないようなケース。代理店に丸投げしていると、本来の目的からずれてしまうケースがあります。
施策の実行段階では、その施策内容がコンセプトや本来の趣旨からずれていないか確認するとともに、なるべく細かくチェックを入れましょう。理想としては週次で内容を確認できるような体制づくりをしたいところです。
C:Check(確認・検証)
マーケティング施策を実行したら、必ず効果検証をしましょう。数字で現れる結果を確認することはもちろんのこと、その施策が実業に対してどの程度の影響を及ぼしたのかを実数で測りましょう。表面的な数字は良く見えても、蓋を開けてみると全然利益になっていないようなケースもあります。
また、確認・検証を行う際には事前の計画数字をもとに分析することが重要です。計画より悪い数字が出ている場合は悪かった箇所を洗い出す必要がありますし、想定より大きく外れて良い数字が出ている場合も計画の練り直しが必要になります。「数字が良ければ全て良し」ではなく、計画とのずれを評価していくというのが大事です。予想外の好成績が出ている場合、そもそも予想(計画)が外れているということです。
この検証作業はなるべく細かな点まで絞って行っていくのが理想です。仮に先ほどの集客広告であれば、
- 広告が表示された回数は適切か
- クリック数、クリック率は適切か
- コンバージョン率(成約率、転換率)は適切か
といったポイントから、広告配信場所やクリエイティブ、配信期間や時間帯など細かな要素に分けて分析していきます。
A:Action(改善)
施策の効果検証を行った後には、改善施策を構築します。基本的には悪かった箇所は直して、良かった箇所を伸ばせるような施策を考えるという当たり前のことになりますが、この際にどれだけ細かく効果検証できていたかが重要です。
ウェブ広告を出して成果が出ていないから停止するというのはあまりにも安易な考え方です。それではマーケティング施策の改善とは呼べません。
- 広告クリエイティブがターゲットに刺さっていないのか
- リアクションは良いが、表示回数(母数)が足りないのか
- 広告成績は良いが、飛び先のウェブページが悪いのか
- スムーズにユーザーは行動しているが、最終問い合わせ・購入セクションで離脱しているのか
など細かく分析しておくことにより、そのポイントを改善することができます。改善施策を作るためには、しっかりと計画された施策に対して、その結果を細かく分析されていることが大前提となります。最終の数字だけで良し悪しを判断して中止してしまうのは、大きなチャンスを逃している可能性があるのです。
経営課題に対して、リターンの大きなアクションを
マーケティング研究所は広告代理店ではありません。あくまでもマーケティングの顧問サービスを展開しています。
そのため、細かな手法に対してテコ入れすることはもちろんのこと、もっと大枠の経営という概念でマーケティング施策を組み立てていきます。売上を上げていくためには
- P/L、B/Sなどの経営指標確認
- 商品、サービスの開発
- 見込み顧客の集客
- 商品・サービスの販売
- リピートサイクルによる継続化
といった各所の連携が大事です。目の前の手法にこだわるのではなく、ビジネス全体を通してマーケティングを活用し事業拡大していくお手伝いを行っております。眼に見える問題点はたくさんあるものの、本質的な問題点は全く別のところにあるのかもしれません。
また、マーケティング研究所ではセカンドオピニオンサービスも行っております。企業様はホームページ制作、動画制作、ウェブ広告、SNS運用代行など様々な営業を受けていることでしょう。そんな時、その施策が本当に必要なのか、その金額は妥当なのか、どれくらいの効果を見込めるのか、などの点においてマーケティング研究所が企業様のセカンドオピニオンとして間に入ります。
マーケティングを効果的に活用し、中小企業のビジネスを拡大するお手伝いをいたします。
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