昨今ウェブマーケティングを行う上でホームページは無くてはならないものになっています。InstagramやTwitterを使用したSNS集客、YouTube集客などを行うとしても、ユーザーを集客する着地点としてホームページが必要になってきます。また、会社を作った時に会社情報を公開する場所として、とりあえずホームページを作っておきたいという方もいるでしょう。
ホームページと一言に言っても
- 会社情報を公開するためのホームページ
- 事業内容を詳しく紹介したホームページ
- 問い合わせを獲得することに特化したホームページ
- カート機能を備えたネットショップ型ホームページ
など様々な形態があります。
ホームページを作成する際、ほとんどの企業様はホームページ制作会社へ作成依頼をされるでしょう。そこで見積もりを取ってみて、その作成費用の高さに驚く方もおられるはず。ホームページの機能が多くなれば作成費用が高くなることは理解できるかもしれませんが、そもそも形のないものに対して数百万円の費用をかけるのは躊躇するものです…。
さらに、相見積もりを取ってみると分かるのですが、同じ要望でホームページ作成を依頼したとしてもA社とB社では見積もり金額に大きく差が出がちです。時には2倍以上の差が生じることもあります。
そこで、今回はホームページ作成費用の相場から、ホームページを費用対効果高く作成する方法についてご紹介します。福井マーケティング研究所では、このようにホームページ作成段階でセカンドオピニオン的立ち位置での相談も受け付けております。
目的、種類別ホームページ作成費用の相場
ホームページ作成費用の相場は、何を目的にしたホームページなのかによって大きく変わります。そのため、会社情報を掲載するコーポレートサイトと、決済機能が付属したネットショップでは同じホームページに見えてもそもそも費用感が大きく変わります。
ここでは、ホームページの目的、種類別に作成費用の相場をご紹介します。あくまでも弊社クライアントが依頼した際の相場という形になるため、実際には細かな仕様によってこの金額から多少の上下は生じます。
コーポレートサイト|会社情報紹介サイト
会社情報を掲載したコーポレートサイトの場合、掲載する情報は企業情報や事業内容などに限られ、かつ決済など特別な機能を付与する必要もないためホームページの作成費用はそこまで高額にはなりません。
しかし、コーポレートカラーを押し出したデザインや、ブランディングを意識した構成、閲覧者の意識に残すためのアニメーションなどを多用すると作成費用は高額になりがちです。デザイナーやコーダー(実際にホームページを実装する人)の工数がかかってくるため、その分費用が高くなります。
サービスサイト|事業内容紹介に特化した問い合わせ受付サイト
サービスサイトというのは、会社の情報を掲載するだけではなく、事業内容の紹介をしつつ実際に商品やサービスの申し込みを受け付けるようなホームページを言います。事業を行っている背景やターゲットとなる顧客像、商品やサービスの機能性、将来性など様々な視点から消費者が必要としているであろう情報を発信します。
さらに、紹介するための情報だけではなく申し込み(コンバージョン)へ誘導するための動線設計が行われているのがサービスサイトの大きな特徴です。もちろん企業情報を掲載することもあるのですが、企業の紹介ではなくあくまでも事業の権威性、信頼性の担保として企業情報を掲載されているパターンがほとんど。
情報掲載だけではなく顧客にアクション(申し込み等)を行わせる動線設計が重要となるため、コーポレートサイトに比べて高額になるケースが多くなります。
採用サイト|採用情報に特化したホームページ
採用、求人に特化したホームページは採用サイトと呼ばれます。会社の情報や事業内容の紹介を行うことはもちろんですが、採用につながるための情報
- 社員インタビュー
- 社員の働き方
- キャリアステップ
- 福利厚生等、社員向けの内容
- 求人募集要項
が掲載されているのが採用サイトの大きな特徴。求人を行うため、会社情報を調べられた時に表示されたり、求人媒体に掲載されたりするホームページとなるため、求職者が知りたい情報にアクセスしやすい設計が必要です。
求人関連は広告費も多くかかる分野になるため、いかに効率よく採用へ繋げられるかが重要となります。社員インタビューなど取材関連も多くなり、かつ動線設計が大事になるため求人採用の専門家がアサインされるケース等では作成費用が高額になりがちです。
(取材等がある場合はさらに高額になる可能性があります)
コンテンツサイト|ブログ記事等のコンテンツを更新するウェブサイト
コンテンツサイトというのはコンテンツSEO対策、コンテンツマーケティングに使用されるホームページのことであり、顧客の流入窓口になるホームページとなります。一般的には事業内容や商品、サービスに関して顧客が検索するであろう情報をブログ形式でまとめた膨大な辞書のようなホームページです。
ホームページ自体のデザインやレイアウトはそこまで凝ったものではないかもしれませんが、膨大な情報を入れ込むためのCMS(コンテンツを入れるシステム)が必須となりますし、コンテンツを作成するためのコストもかかります。また、コンテンツを閲覧したユーザーに対して適切な出口(問い合わせ等)への動線を作ることも必要です。
デザイン性がある綺麗なホームページを作るというよりは情報の設計、動線設計が重要になるため作成には専門的な知識が必要となります。コンテンツは継続的に更新しなければいけないため、作成して終わりではなく継続的に運用できる体制作りも重要です。
(更新コンテンツの作成は別途費用がかかります)
ネットショップ|カート機能が付属したオンラインストア
商品を販売している会社の場合、オンラインで商品が販売できるネットショップを作成されるでしょう。クレジットカードや銀行振込、コンビニ決済などに対応したネットショップの作成には専門的な知識が必要となり、作成費用も高額になりがちです。
昨今では無料で利用できるネットショップ作成ツール(BASE、STORES等)もリリースされていますが、どうしてもデザイン性の面では弱くなります。また、商品詳細ページをカスタマイズすることも難しいため、本当にアピールしたいポイントが見せられなかったりします。
ネットショップで重要なのは綺麗なデザインではなく、実際にものが売れて売り上げに繋がることでしょう。ネットショップはデザインよりも売上に結びついているかどうかが重要な指標になります。売れるネットショップを作るためには専門的なマーケティング知識も必要となるため、本格的に作成する場合には高額な費用がかかります。
600,000円〜
自由度の高いネットショップの場合
800,000円〜
LP(ランディングページ)|1枚型の申込獲得特化ページ
よく言われるLP(ランディングページ)というのはその名の通り、ユーザーが最初にランディング(閲覧開始)するページを指します。1枚型のページをLP(ランディングページ)と呼ぶのではなく、顧客が最初に閲覧するページをランディングページと呼びます。
一般的にはリスティング広告、SNS広告などのデジタル広告を配信する場合、その広告をクリックしたときに表示されるページとしてLPを作成します。広告から流入させ、自社の商品やサービスの紹介を行うことにより購入や申し込み(コンバージョン)へ誘導するためのページです。
「広告をクリックしている=広告内容に興味を持っている顧客」と仮定することにより、どのような情報を掲載すれば顧客はスムーズにコンバージョンしてくれるのかを検討し情報を組み立てます。
- 目を引くキャッチコピーを設置し
- 顧客の悩みや不安に対して共感
- その問題の解決策を提示
- 解決案として商品やサービスを紹介
- 信頼できる権威性を明示
- 他者レビュー(口コミ)による安心感を与える
- 今すぐ申し込み(購入)する特典でアピール
といった構成のページを1枚で構成することにより、ウェブページを訪れたユーザーがそのページを読み進めて商品の購入(申し込み)まで到達できます。LPを作成する場合にはデザインより、むしろ人間行動心理学などを理解したマーケティング知識が重要となります。人が何に関心を持って、情報の伝達によりどのような需要が生まれるのか、その結果どのような行動を起こすのか、どのタイミングで訴求するのが適切なのか等を考慮して最適な構成を作ります。
LPは1枚型のウェブページですが、専門的なマーケティング知識が必要となるため作成費用も高額になりがちです。
ホームページを費用対効果高く作成するために
ホームページを作る時に誰しも安く良いものが作れればと思っていることでしょう。しかし、専門知識が必要なものでもあり、出来上がるまで形がなく、ある種オーダーメイド性が高いものになるため、どうしてもホームページ制作会社の言い値になってしまうことがあります。
ホームページ作成にある程度の相場はあるものの、制作会社によって費用は大きく異なるため一概に〇〇円と言い切ることは難しいのが現状です。イメージ通りのものを作成し、社内でしっかりと運用ができる作りになっているのであれば問題ないかもしれませんが、実際にホームページが高いか安いかはそのホームページを何のために作ったのか、その役割を果たせているのかを基準に考える必要があります。
何のためのホームページかを明確にする
上で述べたようにホームページ、ウェブページといっても様々な形があります。「ホームページを作りたい」という方は何かしらの目的があってホームページ作成を依頼されることでしょう。ホームページ制作会社はいくつものホームページ制作経験があるからこそ、クライアントの目的を確実に理解せずに制作をすすめてしまうことも多々あります。
何か買い物する時には目的が決まっているのと同じように、ホームページ制作を依頼する時には何を目的としたホームページなのかをしっかりと制作会社へ伝えるように注意しましょう。目的によってそもそもの作りが変わってきますし、それによって作成費用も大きく上下します。
管理方法を相談する
ホームページを作っただけで放置されている会社さんもありますが、ホームページというのはドメインやサーバーなどとセットで稼働するものです。そのため、作成段階ではドメインやサーバーの契約も必要となり、これらは定期的な契約更新が必要になります。
過去、管理を怠ったが故にドメインが期限切れになってしまい、ホームページが消失してしまったお客さんもおられました。「ドメインやサーバーなど難しいことは任せているつもりだった。」とのお話でしたが、一般的にホームページ制作会社は明確に管理の依頼をされなければドメインやサーバーを管理することはありません。
ホームページを作る時には、そのような付属要件をどのように管理すれば良いのかをしっかりとホームページ制作会社に相談しましょう。
運営体制を作る
ホームページはしっかりと運用することによって成果を発揮するものです。これはコーポレートサイトでも、サービスサイトでも、LP(ランディングページ)でも同じです。作っただけで放置されたホームページは検索結果に表示されるのも遅く、そもそもアクセスを稼ぐことは難しいでしょう。
まず、ホームページを作る時には自社で更新出来るシステムになるのかどうかを制作会社に確認しましょう。ブログ機能がついていないとしても、会社情報や事業詳細、求人情報などが掲載されているホームページの場合は管理画面から簡単に更新できる方が安心です。ホームページ作成の場合はそういった更新システムを入れてもらうようにしましょう。
また、社内でもホームページをどのように運用するのか体制を決めておきましょう。問い合わせ獲得を目指すのであれば、そのために何をすべきなのかを明確にし、担当者をつけて運用していくべきです。専属で人を雇うのは難しいかもしれませんが、なるべくホームページ自体を自社で管理・運用できる体制を作っておくべきです。
ただ運用といっても闇雲にホームページを更新すれば良いわけではありません。ウェブ解析ツールを用いてホームページがどのような状態なのか、問い合わせ獲得のためには何をすれば良いのか等を定期的に確認して修正していくことが大事。Googleアナリティクス等のツールは無料で利用できるので、まず導入して中身を見てみる事から始めるのが良いでしょう。
セカンドオピニオン、相見積もりをしっかりと取る
ホームページの作成は制作会社によって費用が大きく異なります。上でも述べたように相場というものがないため、このホームページだったら〇〇円と明確に言うことは難しいのが現実です。
そこで、ホームページ制作を依頼する時にはセカンドオピニオンとしてコンサルタントに相談するか、他の制作会社にも相見積もりを取るように徹底しましょう。安く作ってもらえると思っていても、本来の目的を無視された設計になっていたら意味がありません。
数十万円〜数百万円の買い物になるので、ちゃんと目的と制作物の方向性が合っているか、第3者に相談してチェックを入れるべきです。
ホームページ相談もマーケティング研究所まで
福井マーケティング研究所では、このようにホームページを作りたい会社様の相談受付も行っております。弊社で制作を代行するわけではなく、ホームページ制作がちゃんと成功するように制作会社様へ依頼する際のチェックを行なっています。
- 目的の認識は合っているか
- デザインは認識の統一ができているか
- 制作後の体制は理解しているか
- 管理体制は適切か
- 作成費用は適切か
といったポイントを確認しながら、本当に必要なホームページを適切な価格で作成するお手伝いを行います。月額の顧問料はかかるものの、本来の目的に沿ったホームページが作れることでホームページが売上に直結しています。
ホームページは企業にとって大きな投資です。しっかりと適切な金額で、投資対効果が高いホームページを作成しましょう。